小室哲哉容疑者の著作権譲渡をめぐる詐欺容疑での逮捕が、日本の音楽業界を震撼させた。この事件、アメリカの音楽業界ではどのように受け止められているのだろうか?
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米バラエティ紙で音楽業界ニュースを専門とするアソシエイト・エディター、フィル・ギャロ氏は小室容疑者の詐欺事件について、「アメリカではあまり見ない例。国によって著作権法が大きく異なるため、一概に比較できないものの」と前置きをしながら、著作権譲渡の際に弁護士(または第三者的機関)が入り、山のような資料を集め、調査を重ねる訴訟社会アメリカでは、「管理者(機関)が多い」ことや「簡単に確認できる」ことから、重複して著作権を譲渡するといった事件は起きようがないという。
「そもそも著作権を売りに出すこと自体、あまり例がない」と困惑しながら話す。では、大物ミュージシャンが自ら所有する著作権を売却することなく資金を調達するには、どのような例があるのか。ギャロは2つのケースを挙げた。⇒芸能人秘密
まず、著作権を債券に変えるやり方。1997年にデイヴィッド・ボウイが発行したボウイ債(Bowie Bonds)は、90年以前に発売されたアルバム25枚に収録される287曲をもとに発行され、保険会社に5500万ドルで売却された。
この債券は10年という期限でボウイ本人に権利が戻ることになっており、本人はその資金でそれまで所有していなかった自身の曲の著作権も買い揃えた。その後、ジェームズ・ブラウンなどのミュージシャンたちも債券を発行している。
マイケル・ジャクソンによるビートルズの曲の著作権購入資金調達のようなケースもある。
1985年、マイケル・ジャクソンは、ビートルズのカタログを含む数1000曲の版権を所有していた音楽出版社ATVを買収した。その後、ジャクソン自身の財政難が取りざたされた95年、ジャクソンはソニー・ミュージックとATVの合併に応じ、50/50で権利を所有(この時の取引額は9500万ドルといわれている)。⇒芸能裏話・噂
さらに2006年には、ジャクソンの株の半分をソニーに売却するという条件でローンの借り換えも行われた(3億ドルで交渉されているという話があったが、最終の詳細は明らかにされていない)。
印税という巨額の富を生み出す“打ち出の小槌”である著作権は、目に見えない取引対象であるだけに長期におよぶ管理は難しい。今回の事件は、アメリカでは一部のメディアで事実の報道がなされたのみ。
米音楽業界でも話題にはならなかった。大統領選当日だったため、それ以外のほとんどのニュースがかすんだ日でもあったのだが……。エンタテインメントに関するビジネスには、まだアメリカから学べるものも多い。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081108-00000020-vari-ent
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